素 粒子原子核専攻(実験分野)のシラバス


高エネルギー物理学概論 I

開講学期 前学期 (2006年度の 講義内容)
単位数
担当教員 堺井 義秀教授

講義のねらい
高エネルギー物理学実験の基礎項目のうち弱い相互作用を中心に概説する。

講義計画
1.μ粒子崩壊
2.ニュートリノ・電子散乱
3.原子核β崩壊
4.ユニタリー対称性とカビボ角
5.バリオンの弱い相互作用崩壊
6.K中間子のCP非保存
7.高エネルギーニュートリノ衝突

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
Weak Interactions (E.D.Commins, McGraw-Hill Inc.)

履修の条件
特に履修の条件はないが、ある程度基礎を学んだ学生を対象とする。

その他
テキストを輪講形式で学習する。使用言語は英語。


コライダー物理実験学

開講学期 前学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 山内正則 教授、幅淳二 教授、宇野彰二 助教授

講義のねらい
コライダー実験に使用されている粒子検出器の基本原理、設計、製作、運用法等について、Bファクトリーでの実例を中心に紹介する。

講義計画
1.素粒子の検出原理
2.各種検出器の紹介
3.歴史的実験における測定器
4.Belle検出器に見るシステム設計

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
参考書を講義の中で示す。

履修の条件
電磁気学、相対論的運動学の基礎知識を持っていること。

その他
パワーポイントを用いて講義を行う。


コライダー物理数値解析論

開講学期前学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 片山伸彦  教授、伊藤領介 助教授

講義のねらい
コライダー実験において行われているデータ解析の手法、立体再構成プログラムの基礎等について、Bファクトリーでの実例を中心に紹介する。

講義計画
1.素粒子実験におけるデータ解析
2.各種検出器の立体再構成
3.歴史的実験におけるデータ解析
4.Belle検出器に見るデータ解析

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
参考書を講義の中で示す。

履修の条件
素粒子物理学実験の基礎知識を持っていること。

その他
パワーポイントを用いて講義を行う。実際に立体再構成、解析プログラムを作成する。


B中間子物理学

開講学期 前学期または 後学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 堺井義秀 教授、中尾幹彦 助教授

講義のねらい
ファクトリーに よる最近の重要な発見について理解することを目標に、B中間子崩壊について基礎から解説する。

講義計画
1.標準理論の電弱相互作用と小林益川行列
2.中間子崩壊
3.中間子混合
4.CP非保存とユニタリティ三角形

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
参考書を講義の中で示す。

履修の条件
特になし。(素粒子物理の一般的知識があればよい。)

その他



B中間子物理学特論

開講学期 後学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 羽澄昌史 助教授

講義のねらい
B中間子を用いて標準模型を超えた新しい物理を探る方法について論じる。 特にスーパーBファクトリー計画の物理を中心に説明する。
講義計画
1.スーパーBファクトリー計画概要
2.小林益川行列の精密測定
3.標準模型を超えたCP非保存の探索方法
4.超対称理論のフレーバー構造の決定方法

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
参考書を講義の中で示す。

履修の条件
素粒子物理実験の基礎知識を持っていること。
「B中間子物理学」を履修済み、もしくは併せて履修することが望ましい。

その他
パワーポイントを用いて講義を行う。


ハドロン分光学

開講学期 後学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 阿部和男 教授

講義のねらい
現存する中間子や核子の質量や量子数が量子色力学からどのように導き出される かを学び、今後期待さ れる新しい実験結果と量子色力学の予言について議論する。

講義計画
1.クォーク模型
2.重いクォークの系
3.チャーム粒子のスペクトロスコピー
4.エキゾチック粒子 

成績評価
期末試験の結果によって評価する。

テキスト等
特になし。講義中に示された参考文献を読むこと。

履修の条件
量子力学と相対論の基礎知識を持っていること。

その他



タウレプトン物理学

開講学期 後学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 吉見弘道 助教授

講義のねらい
タウレプトンの物理について講義する (タウレプトンの基本的性質、重いレプトンとしての興味ある性質)。

講義計画
1. レプトンと標準模型
2. タウレプトンの性質
3 .Belle実験におけるタウレプトンの研究 

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
参考書を講義の中で示す。

履修の条件
高エネルギー実験物理の基礎知識を持っていること。

その他
パワーポイントを用いて講義を行なう。


高エネルギーハドロン反応論

開講学期 前学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 近藤敬比古  教授、岩崎博行 教授

講義のねらい
高エネルギーハドロン衝突実験の基礎知識を習得する。

講義計画
1.衝突型加速器の基礎
2.衝突型加速器用大型汎用測定器
3.標準模型と精密測定
4.ヒッグス粒子の探索
5.標準模型を越えた新粒子現象生成反応

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
講義の中で参考資料を示す。

履修の条件
特になし。

その他
主にパワーポイントを用いて講義を行なう。


高エネルギーハドロン物理学

開講学期 後学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 尼子勝哉 助 教授、海野義信 助教授、佐々木 修 助教授

講義のねらい
高エネルギーハドロン実験に使用される粒子検出器について基本原理、大型 検出器の設計、 製作、運用法などについて論じる。

講義計画
1.粒子検出器入門
2.シリコン半導体測定器
3.エレクトロニクス
4.粒子検出器シミュレーション

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
参考書を講義の中で示す。

履修の条件
粒子検出器への要求を理解するため高エネルギーハドロン 反応論を履修していること、またシリコン半導体、電子回路、コンピュータ の基礎知識を持っていること、が望ましい。

その他
特に無し。


超高エネルギーレプトン物理学

開講学期  前学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 松井隆幸 教授、徳宿克夫 教授

講義のねらい
超高エネルギーレプトン実験に使用される粒子検出器について、 基本原理、大型検出器の設計、製作、運用法などについて論じる。

講義計画
1.超高エネルギーレプトン実験の意義
2.そこでの測定器に要求される性能
3.運動量測定法
4.エネルギー測定法
5.粒子識別法
6.総合設計の考え方
7.リニアコライダー実験の測定器プロポーザルの分析
  7.1 GLD
  7.2 Tesla
  7.3 SiPM

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
計画されているレプトン実験の測定器のプロポーザルや、その準備のための論文を 適宜テキストとして使用する。

履修の条件
測定器関連の講義として、先に「コライダー物理実験学」 を履修していることが望ましい。

その他
特に無し


超高エネルギーレプトン反応論

開講学期  前学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 宮本彰也 助教授、藤井恵介 助教授

講義のねらい
自然の基本ラグランジアンを決定するという目標に向かって、種々の 測がどういう役割を果たすのか、逆に、特定の理論的アイデア を検証するにはどういう測定をしたらよいのかについて、 リニアコライダー実験を中心に考究する。

講義計画
1.基礎知識の復習
2.標準理論
3.標準理論を超えて
4.ヒッグス粒子の探索と測定
5.超対称性の探索と測定
6.余剰次元の探索と測定
7.トップ、W/Z の精密測定

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
講義の中で適宜参考文献を示す。

履修の条件
特になし。

その他
手を動かして知識を数値化、視覚化すること、できるだけ 直感的理解を心がけることを期待する。


低エネルギー素粒子物理学

開講学期 前学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 石原信弘 教授、増田康博 助教授

講義のねらい
ニュートリノ放出を伴わない原子核二重ペータ崩壊実験の意義を理解し、実験技術の基礎知識を習得する。

講義計画
1.二重ベータ崩壊の概要
2.放射線検出器の概要
3.飛跡検出器の原理と実際
4.二重ベータ崩壊実験DCBAの実例

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
参考書を講義の中で示す。

履修の条件
素粒子物理の基礎知識を持っており、放射線検出器に興味があること。

その他
パワーポイントを用いて講義を行なう。


超伝導概論

開講学期 前学期
単位数
担当教員 春山富義 教授

講義のねらい
素粒子、原子核実験の研究に不可欠な最先端の基盤技術で ある超伝導および低温工学に関する基礎と応用について、教育研究を行う。 低温液体検出器等の応用について実験を含めた教育を行なう。

講義計画
1.超伝導・低温工学技術の基礎 
2.超伝導・低温工学技術の応用
3.低温粒子検出器の基礎
4.低温粒子検出器の例と実験

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
教員が原稿を準備する。必要に応じ参考書を講義の中で示す。

履修の条件
特になし。

その他
パワーポイントを用いた講義、簡単な実験、装置視察等を行う。


低温工学概論

開講学期 前学期
単位数
担当教員 槙田康博 助教授、石元 茂 講師

講義のねらい
素粒子、原子核実験の研究に不可欠な最先端の基盤技術で ある低温工学および超伝導に関する基礎と応用について、 教育研究を行う。

講義計画
1.低温工学・超伝導技術の基礎
2.低温工学・超伝導技術の応用
3.低温粒子検出器の基礎
4.温粒子検出器の例と実験

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
教員が原稿を準備する。必要に応じ参考書を講義の中で示す。

履修の条件
特になし。

その他
パワーポイントを用いた講義、簡単な実験、装置視察等を行う。


オンライン粒子計測論

開講学期 前学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 田中真伸 助教授、新井康夫 講師

講義のねらい


講義計画
1.放射線測定器システム概要
2.アナログ信号処理
3.データ抽出
4.テータ転送およびイベントビルド
5.最新技術のトレンドと応用例 


成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する

テキスト等
参考書を講義の中で示す。

履修の条件
特になし。

その他
パワーポイントを用いて講義を行う。


計算機応用概論

開講学期 前学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 藤井啓文 教授

講義のねらい
素粒子・原子核実験で必要となる計算機技術について概観し理解する。

講義計画
1.測定器と計算機入出力
2.オペレーティングシステムの役割
3.多重入出力
4.ネットワーク技術と事象データの構築
5.制御とデータベース、Web 技術

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
進度に合わせて Web 上に公開する予定である。

履修の条件
計算機プログラミングの経験があることが望ましい。

その他
概念的な理解はもちろん、具体的なプログラミングがでるようになる事を目標とする。 講義中に例題を出すので、自分の手でプログラミングして確かめることを 期待する。


ビーム物理学

開講学期  後学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 高崎 稔 教授、 真木晶弘 教授

講義のねらい
素粒子、原子核実験に必要な高エネルギー粒子ビームの生成に用いられる各種加速器の概要とその特徴、2次粒子の生成と2次ビームラインおよびスペクトロ メータの設計に必要なビーム光学の基礎知識を習得する。

講義計画
1.粒子加速器の種類と特徴
2.2次粒子の生成――素粒子の相互作用
   2−1  電子ビームによる粒子生成
   2−2  陽子ビームによる粒子生成
3.電磁場中における荷電粒子の運動――ビーム光学
   3−1  ビームライン
   3−2  スペクトロメータ
4.中性ビームライン
   4−1  光子
   4−2  中性子
   4−3  中性K中間子
   4−4  ニュートリノ
5.粒子の検出と同定

成績評価
出席及びレポートの結果により評価する。

テキスト等
必要に応じて講義の中で示す。

履修の条件
電磁気学および特殊相対論の基礎知識を持っていること。


ビーム制御法特論 

開講学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 田内利明 助教授

講義のねらい
ビームの冷却や、超単色ビームの生成など、素粒子実験に使用される先端的ビーム制御法について論じる。

講義計画
1.ビーム軌道理論の基礎
2.確率冷却
3.電子冷却 
4.イオン化冷却
5.レーザー冷却

成績評価
出席及びレポート提出と発表の結果によって評価する。

テキスト等
参考文献を講義の中で示す。

履修の条件
特になし。ビーム軌道理論を学んでいないことを前提とする。

その他
将来、加速器を用いた素粒子実験を志す意欲ある学生を歓迎する。


先端ビームダイナミックス論 I

開講学期 前学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 田中万博 教授、藤井芳昭 助教授

講義のねらい
大強度加速器・大強度ビーム取り出し・大強度ビーム輸送等、ビーム強度の最前線におけるビームダイナミクスの基礎について解説する。

講義計画
1.大強度加速器施設入門
典型的な大強度加速器施設であるJ-PARCを取り上げ、その大強度加速器としての技術的基礎について概説する。特に加速空洞、リングへの入出射機器な ど、大強度加速器に特有の技術的特徴についてはできるだけ詳述する。

2.大強度ビームハンドリングの基礎
大強度ビームを取り出し、利用する外部ビームラインに必要な、以下の各項目に関して詳述する。
   2−1.超耐放射線電磁石
   2−2.リモートハンドリングと真空
   2−3.標的とコリメータ
   2−4.ビームモニター
   2−5.ビームダンプ

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
特になし。

履修の条件
ビーム光学に関しては既習であること。

その他
特に予習の必要はないが、毎回宿題を兼ねたレポートを課すので、十分に復習に時間を取ること。パワーポイントを用いて講義を行うが、講義後ファイルは公開 する。


先端ビームダイナミックス論 II

開講学期 後学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 佐藤任弘 教授、 山田善一 助教授

講義のねらい
稀崩壊実験用ビーム、純度の高いストレンジネスビーム、ニュートリノビームなど、特殊な粒子ビームの生成及び輸送の基礎について解説する。

講義計画
1.荷電粒子ビームの生成と輸送
   1−1 荷電粒子ビームの生成
   1−2 荷電粒子ビームの輸送
   1−3 荷電粒子ビーム輸送用電磁石概論
   1−4 荷電粒子分離装置
   1−5 荷電K中間子稀崩壊実験の実験装置の実例
2.中性ビームの生成と輸送
   2−1 中性粒子ビームの生成
   2−2 中性粒子ビームの輸送
   2−3 中性粒子ビーム輸送のためのコリメーターシステム
   2−4 中性K中間子稀崩壊実験の実験装置の実例
3.ニュートリノビームの生成と輸送
   3−1 ニュートリノの性質と生成・輸送方法の概説
   3−2  ニュートリノビームの源となるπ中間子ビームの生成
   3−3  π中間子ビームの輸送
   3−4 π中間子よりニュートリノへ
   3−5 ニュートリノビーム輸送のためのモニターシステム
   3−6 ニュートリノビームの輸送とニュートリノ検出器

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
必要に応じて講義の中で示す。

履修の条件
電磁気学の基礎知識を持っている事。


高エネルギー物理特論

開講学期 前学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 今里 純 教授、塚本敏文 助教授

講義のねらい
高エネルギー物理に不可欠な、統計処理などのデータ解析の技法関して習得する。

講義計画
1. 実験データの統計処理
2. 最小自乗法、最尤法等でのデータフィット
3. 確率分布関数とその応用
4. モンテ・カルロ法でのシミュレーション計算
5. 誤差評価及び信頼度評価

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
参考書を講義の中で示す。

履修の条件
確率論と統計学の基礎知識を持っていること。

その他
パワーポイントを用いて講義を行う。


ハドロンビーム素粒子物理学 I

開講学期 前学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 杉本章二郎 教授、林ケヨブ 助教授

講義のねらい
現在の標準理論に至る輝かしい素粒子実験の歴史をたどって幅広い実験目的・手法を学ぶとともに、ハドロンビームを用いて現在行われようとしている実験を、 宇宙や非加速器物理などの他の実験との関連を議論しながら、実験の基礎知識の習得と今後の物理・実験の方向について理解することを目標とする。

講義計画
1.素粒子実験入門 
2.ハドロンビーム実験とレプトンビーム実験
3.K中間子および非加速器物理における超精密素粒子実験

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
参考書を講義の中で示す。

履修の条件
特になし。

その他
板書を中心とし、毎回資料を配布して講義を行う。  (必要に応じてパワーポイントを用いる。)


ハドロンビーム素粒子物理学 II

開講学期 後学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 稲垣隆雄 教授、小松原 健 助教授

講義のねらい
K中間子の崩壊という切り口で、素粒子物理学の基本概念の一部を学ぶ。
理論志向の人にも、実験的研究を概観できる内容であることを目指す。

講義計画
1.強い相互作用の理解で果たした大きな役割
2.パリティ非保存と弱い相互作用の型を決めるのに果たした役割
3.素粒子物理学での対称性と保存則
4.二状態系: 中性K中間子の不思議、オッシレーション法による超精密測定
5.最新のK中間子崩壊実験、新しい物理を求めて

成績評価
出席、及びレポートの結果から評価する。

テキスト等
以下の教科書の中の関係する章と、 K中間子崩壊に関する歴史的実験・最新の実験の原著論文を用いる。
- The Feynman Lectures on Physics, Volume III "Quantum Mechanics" (1963)
   11-5. The neutral K-meson
   17. Symmetry and Conservation Laws
   18. Angular Momentum
- D.H.Perkins, Introduction to High Energy Physics (4th edition,2000)
   3. Invariant principles and conservation laws
   7. Weak interactions

履修の条件
特になし。

その他
この講義は実験素粒子物理学への入門講義であり、 理論的な厳密さにはこだわらない。


ミューオンビーム素粒子物理学

開講学期 後学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 吉村浩司 助教授

講義のねらい
ミューオンの精密測定や稀な崩壊過程の探索などを行う素粒子実験をテーマにして、実験測定器、解析と最近の成果、先端ミューオンビームの生成技術、について論じる

講義計画
1.ミューオン物理の基礎
2.異常磁気能率(g-2)
3.レプトン数非保存過程
4.先端ミューオンビーム
   4−1 大強度高輝度ビームの生成とその応用
   4−2  イオン化ビーム冷却
   4−3  ニュートリノファクトリー/ミューオンコライダー

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
参考文献を講義の中で示す。

履修の条件
特になし。

その他
授業にはパワーポイントを用いる。宿題を兼ねたレポート提出を求める。


ニュートリノ物理学概論

開講学期 前学期 (要問い合わせ)
単位数
担当教員 中村健蔵 教授

講義のねらい
ニュートリノ物理学の基礎について解説した後、主としてニュートリノ振動実験の現状と展について概観する。初歩的なニュートリノ天文学についても解説する。

講義計画
1.ニュートリノの相互作用
2.ニュートリノの質量と混合、及びニュートリノ振動
3.ニュートリノ振動実験の現状
   3−1.大気ニュートリノ観測と加速器長基線ニュートリノ振動実験
   3−2.太陽ニュートリノ観測と原子炉長基線ニュートリノ振動実験
4.ニュートリノ振動実験の今後の展望
5.ニュートリノ天文学

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
参考書を講義の中で示す。

履修の条件
特になし。

その他
パワーポイントを用いて講義を行う。


ニュートリノ物理学特論

開講学期 後学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 小林隆 助教授

講義のねらい
ニュートリノの諸特性の測定方法やニュートリノビームの生成方法などについて習得する。

講義計画
1.ニュートリノの生成方法
   1−1.高エネルギーニュートリノビーム
   1−2.その他のニュートリノ生成源(原子炉、ダンプニュートリノ等)
   1−3.将来のニュートリノビーム
2.ニュートリノの測定方法
   2−1.低エネルギーニュートリノの検出方法
   2−2.高エネルギーニュートリノの検出方法
   2−3.さまざまなニュートリノ検出器
   2−4.水チェレンコフ検出器
   2−5.飛跡検出型検出器

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
参考書を講義の中で示す。

履修の条件
「ニュートリノ物理学概論」を受講していることが望ましい。

その他
パワーポイントを用いて講義を行う。


原子核物理学概論

開講学期 前学期・後学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 永宮正治 教授、澤田真也 助教授

講義のねらい

原子核やハドロンに関する基礎的知識および実験的研究に必要な基礎的知識を習得するとともに、最近の原子核やハドロンの実験的研究の進展について概観す る。

講義計画
1.原子核の概観
2.原子核の構造
3.原子核の反応
4.ハドロンと原子核
5.原子核の実験的研究の手法
6.最近の実験的研究の概観1.

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
参考書、参考論文を講義の中で示す。

履修の条件
量子力学の基礎知識および特殊相対性理論の基礎知識を持っていること。

その他
パワーポイントを用いて講義を行う。


ハドロンビーム原子核物理学 I

開講学期 前学期(要問い合わせ)
単位数
担当教員 永江知文 教授、高橋俊行 助教授

講義のねらい
ハイパー核の研究の流れと、その生成、構造、崩壊について学習する。

講義計画
1.ハイパー核研究の歴史
2.ハイパー核の生成
3.ハイパー核の構造
4.ハイパー核の崩壊
5.ハイパー核研究の展望

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
参考文献を講義で紹介する。

履修の条件
特になし。

その他
パワーポイントを用いて講義を行う。


ハドロンビーム原子核物理学 II

開講学期 (要問い合わせ)
単位数
担当教員  家入正治 助教授、野海博之 助教授

講義のねらい
バリオンーバリオン間、及び、バリオンー核間の相互作用の解明を目的とする実験を解説し、実験手法や実験立案の基礎を習得する。

講義計画
1.ビーム光学
2.測定器
3.ハイペロン核子散乱
4.ハイペロンと核のポテンシャル
5.固定標的による実験立案

成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。

テキスト等
特になし。

履修の条件
電磁気学と量子力学の基礎知識。

その他
特になし。


短寿命核物理学

開講学期 (要問い合わせ)
単位数
担当教員 宮武宇也 教授、鄭 淳讚 助教授

講義のねらい
天体核物理を中心に短寿命核ビームによる実験的研究の最新成果を学び、短寿命核ビーム生成法および実験手法についての基礎知識を習得する。


講義計画
1.天体における元素の起源
2.熱核反応
3.元素生成過程
4.短寿命核ビーム生成法
5.短寿命核ビーム実験手法
6.短寿命核の科学概説

成績評価
出席及びレポートの結果により評価する。

テキスト等
講義内容の補助として
   杉本健三、村岡光夫、共立物理学講座22「原子核物理学」、共立出版
   E. Rolf and W.S. Rodney,  Cauldrons in the cosmos, Chicago Press
を推薦する。

履修の条件
特になし。

その他
講義はPowerPointでおこない、講義ノートを配布する。



2006-April-20(Thu)
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