素粒子原子核専攻(共通科目)のシラバス
相対論的物理学 I
開講学期 前学期
単位数 2
担当教員 岡田安弘 教授
講義のねらい
相対論的量子力学の基礎および簡単な物理系への応用を修得する。
講義計画
1.特殊相対論の復習
2.ディラック方程式
3.静電磁場中のディラック方程式
4.散乱問題
成績評価
出席及びレポートの結果によって評価する。
テキスト等
参考書として、Bjorken and Drell "Relativistic
Quantum Mechanics"、西島和彦 ”相対論的量子力学”。
履修の条件
非相対論的な量子力学と特殊相対論の基礎的な知識を前提にする。
その他
講義中に宿題を出すので、復習の際に必ず自分の手を動かしてやる事を期待する。
相対論的物理学 II
開講学期 後学期
(要問い合わせ)
単位数 2
担当教員 北澤良久 教授
講義のねらい
巨視的な宇宙の記述に不可欠な一
般相対性理論の基礎および宇宙物理への応用を修得する。
講義計画
1.特殊相対論の復習
2.一般相対性理論
3.ビッグバン
宇宙論
4.宇宙背景輻射のゆらぎとその物理的帰結
成績評価
出席、レポートの結果によって評価する。
テキスト等
参考書として、Weinberg "Gravitation and Cosmology"。
履修の条件
特殊相対論の基礎的な知識を前提にする。
その他
講義中に宿題を出すので、復習の際に必ず自分の手を動かしてやる事を期待する。
測定器原理 I
開講学期 後学期
単位数 2
担当教員 吉見弘道 助教授
講義のねらい
素粒子検出器の基本原理、および
衝突ビーム型素粒子実験の概要を解説する。
講義計画
1.素粒子の物質中での振舞い
(1)物質の電離
(2)電磁シャワー
(3)シンチレーション
(4)チェレンコフ
(5)その他
2.素粒子検出とその原理
(1)飛跡検出器
(2)粒子識別検出器
(3)その他
3.素粒子実験の概説
Belle実験を例に、
素粒子実験の全体像、物理解析の概要を解説する。
(1)KEKB衝突型加速器
(2)Belle測定器
成績評価
講義出席およびレポートの結果により評価する。
テキスト等
1.PDG:Physics LetterB 592(2004)
2.Belle検出器のNIM出版:NIMA479,117(2002)
3.Richard
Fernow: Introduction to Experimental Particle Physics
4.その他
履修の条件
電磁気学の基礎知識を持っていること。
測定器原理 II
開講学期 後学期
(要問い合わせ)
単位数 2
担当教員 稲垣隆雄 教授
講義のねらい
素粒子・原子核の実験的研究において、
粒子測定器は、天文学における望遠鏡に対応するもので、基本的な道具である。
これらの研究では、昨今さらに基本的で微細な現象をさぐろうとしているので、
この道具の基本を知り、それを磨き上げることは、
研究の発展にとってますます不可欠になってきている。
講義では、まず、粒子と物質との相互作用を概観する。
引き続き、測定器を構成する物質という切り口で、
ガス検出器、光検出器、半導体検出器等の比較検討を行ない、
それを通じて基本動作を学ぶことを目指す。
随所に、応用例も盛り込みたい。
講義計画
1.はじめに
2.粒子と物質との相互作用
3.ガス検出器
4.光検出器
5.半導体検出器
6.まとめ
成績評価
出席とレポート、時々宿題を出します。
テキスト等
特になし。
履修の条件
特になし。
その他
担当教員から一言: 実験物理学者の頭と努力の大半は、
測定技術の向上が占めているといって過言ではない。
しかし、その努力が極度に専門化してしまう恐れも多い。
これから始める人も、少し始めかけた人も、基本原理を整理してみることが大切であろう。
一体なにを測定するのかという本来の役割に立ち返ることも必要であろう。
講師の経験談もまじえて楽しいふれあいの場としたい。
2006-April-20(Thu)
back to the top