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素粒子原子核専攻の実験系研究グループを志望される方に求めたい素養や知識について説明します。
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素粒子原子核物理学は、自然界を構成する基本要素とそれらをつかさどる法則を探求する学問です。常識では理解できない不思議な現象に満ちている素粒子原子核の世界を自らの手で究明したいという意欲にあふれる方を歓迎します。
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大学時代に実験を行っていて、”楽しい”と思える瞬間がありましたか?どんな実験テーマでもよいのですが、時間を忘れて測定を続けデータの解析に熱中したという経験をお持ちでしょうか?そのような経験をもとに、実験にやりがいを感じて素粒子原子核の世界に積極的にチャレンジしようと考えておられる方には、是非とも本専攻の実験系研究グループを志望して頂きたいと思います。
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大学の理・工学部の物理・応用物理系の学科で講義される標準的な物理学の内容を、講義や演習、そして(解説書ではなく)ちゃんとした教科書や演習書で学んでおく必要があります。
具体的には
- 力学
- 電磁気学
- 振動・波動
- 熱力学
- 数学(微積分、線形代数、多変数解析、ベクトル解析)
などの大学一・二年生で学ぶ科目に加えて
- 解析力学
- 電磁力学(Maxwell方程式、電磁波、特殊相対論)
- 量子力学(非相対論的理論)
- 統計力学
- 物理数学(微分方程式、フーリエ解析、複素関数論)
などが挙げられます。
大学の学部レベルでは、素粒子原子核物理学に限定せずに、宇宙物理学、固体物理学、プラズマ物理学、弾性体流体力学などの幅広い分野の講義を聴いておくことも大事です。
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素粒子原子核物理学は純粋な”基礎科学”と呼ばれていますが、実験研究には"応用物理学"的な知識も必要となります。エレクトロニクス機器やコンピューターを日常的に使いますし、最先端のいろいろな技術も学んでいくことになります。
企業や工学部などで高度な技術を習得された方は、その経験を生かして素粒子原子核実験でかなりのことがやれます。本専攻の実験系研究グループでもそのような方も大歓迎します。 |
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大学の学部四年生で行う”卒業研究”では、実験の研究室(素粒子原子核の分野でなくてもかまいません)で具体的な実験研究を経験されることをお勧めします。素粒子原子核実験をやる上で将来必ず役に立つはずです。
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素粒子原子核実験のみならず、現在の科学研究では、研究コミュニケーションを英語で行わなくてはなりません。科学英語を積極的に読んで慣れ親しむ努力を、早くから始めることが望まれます。
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素粒子原子核実験は本質的にチームワークです。世界中から集まった研究者が協力して測定器を設計・建設し、データを収集・解析しています。また実験の遂行は、加速器の運転、実験の安全管理、コンピュータの運用などに携わる多くの人々のサポートによって可能となっていることも忘れてはなりません。
もしもあなたが、他人と一緒に仕事をすること(それが性格的に苦手であってもかまわないのですが)に強い精神的苦痛を感じたり、自分一人で自由に研究をやれなければ(それを許容する学問分野がどれだけあるか疑問ですが)満足できないのであれば、素粒子原子核実験は適した分野ではないと思います。 |