総研大素粒子原子核専攻(理論)では、 院生が素粒子原子核理論の研究に必要な基礎知識を効率的に身につけられるよう、 講義を行っています。 平成18年度からは5年一貫制博士課程への移行に伴い、 学部卒レベルの方々を対象とした、より基礎的な講義も新たに開講しています。 素粒子原子核専攻のシラバス ( 理論分野 , 実験分野 , 共通科目 )をご覧下さい。
また、高エネルギー加速器科学研究科の共通専門科目として、前期には 「高エネルギー加速器科学セミナーI」が新たに開講されました。 講義に用いられたPowerPointファイル(もしくはPDFファイル)や 講義中に録音された音声ファイル(MP3)は、 こちらからダウンロードできます。 (音声つきPowerPointファイルの場合は、「スライドショーの実行」により 音声が自動的に再生されます。) 前期に引き続き、後期は「高エネルギー加速器科学セミナーII」が開講されています。 岡田安弘教授「小林・益川理論とBファクトリーの物理(I)」('06.10.4)67MB 岡田安弘教授「小林・益川理論とBファクトリーの物理(II)」('06.10.11)音声なし
以下では、従来の博士課程における講義(修士の学位を取得されている方以上が対象)のうち、平成16年1月から平成17年3月までに行われたものを、担当教官に紹介していただきました。研究にすぐ役立つ内容がわかりやすく解説され、又少人数制のアットホームな雰囲気の中で気軽に質問できる事もあり、ポスドクの方々も何人か聴講していました。
「構成論的アプローチ」という視点から、ゲージ理論、重力、弦理論全般を見渡し、相互の関連について解説した。少人数(7,8人?)ならではのアットホームな雰囲気の中で突っ込んだ質問もたくさん出て、よかったと思う。受講者の皆さんに素粒子論に対する広い視野と展望を与えることができたならば幸いである。
前期の授業では以下の形式で宇宙論のゼミを行った。各授業の前半1時間程度は研究室のスタッフやポスドクの人たちにお願いして多少専門的な事項についての宇宙論の話を行い、後半1時間程度で総研大の大学院生が担当して宇宙論の標準的な教科書である Kolb -Turner を輪講してもらった。
後期の授業では、まずより専門的なレビュー論文により密度揺らぎの生成に関する事柄を輪講し、その後に前期でやれなかった Kolb-Turnerの本の一部(ボルツマン方程式など)を輪講した。
J.F. Donoghue, E. Golowich, B.R. Holstein ”Dynamics of the Standard Model”を教科書として、素粒子標準模型の入門的解説をした。
重力を含めた素粒子相互作用の統一理論として有望な超弦理論に関して最新の弦理論に対する理解に基づいて講義した。総研大生に加えて、ポスドクの参加もあり、現時点での弦理論に対する全体的な展望を与える様に努めた。
4次元N=1超対称ゲージ理論の基本的な構成方法について講義を行った。この講義では、超対称性に関する知識をまったく持たない方を対象に(ただし、ゲージ場の理論についての知識はあるものとする。)、超対称性の導入と超対称なラグランジアンをどのように構築するかについて講義を行った。さらに、超対称理論のもつ特徴的な性質や、超対称性の自発的破れ、supergraph による計算法などについても議論を行った。
ハドロンの質量や遷移行列要素を量子色力学(QCD)の第一原理から導く格子QCDについて講義した。