総研大(大学院)素粒子原子核専攻
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教官プロフィール

格子ゲージ理論

太田 滋生
(おおた しげみ)
研究内容紹介

ハドロン物理学。陽子、中性子、中間子のように強い相互作用をする素粒子を総じてハドロンと呼ぶ。ハドロンはクォークとグルーオンから構成されている。クォークとグルーオンの物理は量子色力学(Quantum Chromodynamics=QCD)に従う。このQCDからハドロンの質量や遷移行列要素をもとめるにはKen Wilsonによって創始された格子上の場の量子論の方法による数値計算が必要である。これが格子QCD数値計算である。従来の格子QCD数値計算では、ハドロン物理学で重要なカイラル対称性を十分正確に記述することができなかったが、理研BNL研究センターとコロンビア大学との共同研究によって開発した1TFlos (TFlops=Tera Flops=1012 Flops=毎秒1兆回の浮動小数点数値計算を行う計算速度)級のQCDSP(QCD with DSP)と10TFLops級のQCDOC(QCD On a Chip)専用スーパーコンピューターによって、Domain Wall Fermions (DWF)法という、5次元の格子を用いる方法によりこの困難を解決した。現在はこの手法を用いてK中間子の崩壊過程に現れるCP対称性非保存に関わる遷移行列要素やハドロンの構造に関する数値計算を行っている。

情熱と客観性
橋本 省二
(はしもと しょうじ)
研究内容紹介

量子色力学(QCD)の格子シミュレーションとフレーバー物理への応用がおもな研究です。フレーバー物理というのは、B中間子やK中間子の崩壊を調べることでループ効果にあらわれる(かもしれない)新粒子の影響を探る研究です。クォークは強い相互作用をするので理論的な計算には非摂動的な手法が必要です。これをシミュレーションで計算してやろうというわけです。やればやるほど思うのですが、QCDは奥が深い。でもいつかは素粒子反応だけではなく原子核の形成までQCDの第一原理から計算できるかも。いや、できるようにしなければいけませんね。

興味を持っていること 仕事柄、コンピュータにも興味を持っています。5年に10倍のペースを保って速くなるコンピュータの世界は驚きです。そろそろ原子の大きさによる壁が来ると言われていますが、それでも技術のブレークスルーが起きるような気もします。どう克服されるのでしょうか。近未来の最速マシンは、きっとプレステ3クラスターだと思う。おもしろそう。
趣味・特技 週末に子供と散歩。つくばは広い。街には公園も多いし、すこしはずれるとすぐに田園風景が広がります。
好きな言葉 「石の上にも3年、石の下にも3万年」
新しいことでも3年やればプロになれるはず。後半はオリジナルです、と言いたいところですが中学生の頃どこかで見た記憶があります。3万年たつと遺跡になります。化石になるには3億年必要です。
研究室には学生さんが必要です。どうせおじさんたちはすぐに新しいことを始める気力がなくなります。(私はまだ断じておじさんではない。でもだんだんおじさんの気持ちがわかってきた。)どんどん新しいことをやって研究室をひっかきまわしてください。
個人のホームページはこちら
金児 隆志
(かねこ たかし)
研究内容紹介

格子上で定式化された量子色力学の数値計算による強い相互作用の物理の研究。

興味を持っていること 計算機の仕組み
趣味・特技

読書(小説)

好きな言葉 けがの功名 とか 一石二鳥 など聞くと嬉しい言葉
総研大院生に期待する事 自分の研究を始めると研究テーマ以外のことを勉強する時間があまりとれないと思います。在学中の早い段階で、主専攻に縛られずにできるだけ多くのことを吸収して欲しいと思います。
山田 憲和
(やまだ のりかず)
研究内容紹介

素粒子の崩壊をシミュレーションして粒子ー反粒子の非平衡の要因を探る。

興味を持っていること いい賃貸物件
趣味・特技

麻雀、ドライブ、バレーボール

好きな言葉 世界平和
総研大院生に期待する事 いろいろなことに果敢に挑戦していってほしい。

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